フクロウは音の位置を正確に把握できる動物です。暗闇で獲物を狩るフクロウにとって、どこから音が聞こえるのか正確に把握することはとても大切。
音の位置を正確に把握するため、フクロウの耳の位置は他の動物とは異なり特殊な位置についています。
この記事ではフクロウの耳にや聴覚について紹介します。
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フクロウの耳は左右非対称の高さにあり音の位置を正確に把握する
フクロウは耳の高さが左右非対称の位置にあり穴が開いてます。
左右の耳への音の到達時間差と音圧差でどこから音がするかを正確に知ることができます(音源定位)。
耳の左右非対称の上下関係はフクロウの種類によって異なります。
動物のなかでも左右非対称な耳の高さをもつ動物はフクロウだけ。フクロウにとって音の位置を正確に把握することはとても重要だと考えられます。
耳が左右対称のフクロウもいる
すべてのフクロウの耳が左右非対称の高さにあるわけではありません。なかには左右対称の同じ高さに耳が付いている種類もいます。
- アメリカワシミミズク
- アナホリフクロウ
- トラフズク
顔盤がパラボラアンテナの役割をして音を集めている
フクロウは凹凸のない顔盤(がんばん)をもつ種類が多いです。凹凸のない発達した顔盤はパラボラアンテナのような役割を持っており音を集めています。
特に顔盤が発達しているフクロウとしてはメンフクロウとカラフトフクロウが代表的です。
顔盤があまり発達していないフクロウは視覚にも頼って狩りをしています。
羽角は耳ではない
フクロウの仲間には頭に「羽角」のある個体(ミミズク)がいます。羽角は飾り羽であり耳ではありません。
ただし、羽角はまるで耳に見えることから愛称で「耳」と呼ばれることがあります。
羽角の長いトラフズクの英名は「Long eared owl」、羽角の短いコミミズクの英名は「Short eared owl」。
羽角を「耳」と呼んでしまうのは世界共通なのかもしれませんね。
>>フクロウとミミズクの違いはどこ?頭についている羽角がポイント!
フクロウの耳・聴覚についてのまとめ
- フクロウは左右で耳の高さが非対称。音の位置を正確に把握する
- 耳の上下関係は種類により異なる
- 耳の高さが左右対称のフクロウもいる
- パラボラアンテナのような顔盤で音を集めている
- 羽角は耳ではないが、愛称で耳と呼ばれることもある
暗い夜でも聴覚で狩りができるようにフクロウは進化したのかもしれないですね!