鳥の羽は意外と裂けやすいことを知っていますか?
野性下では翼が木や草に引っかかってしまって羽が裂けてしまうことがあります。でも、飛んで生活する鳥の羽が裂けたままだったら風を受けて飛ぶことが出来ませんよね。
何らかの形で裂けてしまっても、きちんと元通りに戻る構造になっているのです。
羽根の構造
羽は大きく2種類
羽は大きく2種類に分けられます。
- 正羽(せいう):Feather
- 綿羽(めんう):Down
正羽は軸に板状の羽弁(うべん)があるもの、綿羽はダウンジャケットに入っているような羽のことです。今回は正羽の構造について紹介します。
正羽の構造
正羽には羽軸(うじく)という太い芯が通っています。羽軸についている板状のものを羽弁(うべん)といいます。
羽弁をよく見てみると、羽軸から斜めに線が入っていることが分かります。
羽軸から斜めに伸びているものを羽枝(うし)といい、羽枝が連なって出来たものが板状の羽弁(うべん)です。
羽枝1本1本からは、さらに細い小羽枝(しょううし)が伸びています。
小羽枝の先端は鉤状の構造になっていて小羽枝同士がマジックテープのように絡まり合うことで羽枝がくっついて羽弁となるのです。
目を凝らして見ると裸眼でも確認することができます。
正羽を構成する3つの部位
- 羽軸
- 羽枝
- 小羽枝
正羽代表は風切り羽根
鳥の翼についている「風切り羽根」は正羽の代表的な羽根です。写真の羽根はアフリカオオコノハズク(フクロウ)の風切り羽根です。
羽は裂けても元通り!
鳥は羽根が何かに引っかかって裂けることがあります。これは羽枝と羽枝が離れてしまっているだけなので、簡単に元に戻すことができます。
抜けた鳥の羽根を手で裂いてから元通りの状態に戻してみました。引っ張るとピリピリと裂けますが、切れ目を合わせて軽くなでるだけでどこが切れていたかもわからないくらい綺麗に戻ります。
劣化すると戻りにくくなる
羽根の状態が良いとすぐに元通りになりますが、劣化した古い羽根ではくっつきにくくなります。
まとめ
- 羽軸から斜めに羽枝が伸びている
- 羽枝から小羽枝が伸びている
- 小羽枝が絡まることで羽枝がくっつき羽弁となる
一般的に鳥の羽根は同じ構造をしています。エミューやダチョウのような空を飛ばない鳥はまた別ですけどね。
羽を裂いてくっつけると結構楽しいです。子どもはもちろんのこと、大人でも楽しめます。鳥の羽は子どもの夏休み自由研究の題材としてもおすすめです。
鳥の羽を手に入れたら試してみてください。