鳥の羽根の中でも拾って嬉しい羽根が翼に生えている「風切羽(かざきりばね、かざきりば)」です。
風切羽は3つの名称に細分化されます。
- 初列風切羽(翼の外側)
- 次列風切羽(翼の内側)
- (三列風切羽)
「三列風切羽」は明確に定義付けられていないので、大切なのは「初列風切羽」と「次列風切羽」です。
なんとなく外側が初列風切羽
なんとなく内側が次列風切羽
ではありません。
初列風切羽と次列風切羽には明確な違いがあります。今回は風切羽の見分け方を紹介します!
風切羽の種類
初列風切羽(しょれつかざきりばね)
初列風切羽は翼の外側の羽根です。基本的に10枚・11枚持つ鳥が多いですが、種類によっては9~12枚の場合もあります。
人間でいう手のひらにあたる骨(腕掌骨:わんしょうこつ)に接続している羽根で、翼の内側から数えます。
形状は翼の外側の方が尖っており、次列風切羽に向かうにつれて幅広く短くなっていきます。
進行方向に推し進める「推進力(すいしんりょく)」を生む役割があります。
- 基本的には10枚・11枚
- 手のひらにあたる骨(腕掌骨)に接続
- 推進力を生む
次列風切羽(じれつかざきりばね)
次列風切羽は翼の内側の羽根です。鳥の種類によって枚数に幅があり6枚~37枚あります。翼の大きい種類ほど枚数が多くなる傾向にあります。
人間でいう肘から手首にあたる骨(尺骨:しゃっこつ)に接続している羽根で、翼の外側から数えます。
進行方向に対して垂直に働く「揚力(ようりょく)」を生む役割があります。
- 枚数はさまざまで6~37枚
- 腕にあたる骨(尺骨)に接続
- 揚力を生む
風切羽の見分け方:羽軸の曲がり方を確認しよう
羽根なんて気付いたら落ちているもの。拾った風切羽がどこの骨から接続していたかなんてわからないですよね。
でも落ちている羽根からも初列風切羽か次列風切羽を判断できるポイントがあります。
初列風切羽か次列風切羽では、羽根の柱である羽軸の曲がり方が違うのです。
初列風切羽と次列風切羽を重ねてみるとキレイに重ならないことがわかります。一方で、右側の初列風切羽2枚はキレイに重なります。
- 初列風切羽:緩やかなカーブ
- 次列風切羽:初列より急なカーブ
まとめ: 鳥の風切羽について
初列 風切り羽 |
次列 風切り羽 |
|
枚数 | 10枚・11枚 種によっては9~12枚 |
6~37枚 種によって様々 |
接続部 | 腕掌骨 | 尺骨 |
役割 | 推進力 | 揚力 |
羽軸の カーブ |
緩やか | やや急 |
鳥が飛ぶために重要な風切羽。
生えている場所によって、
- 名称
- 形
- 役割
が違います。
もし風切羽を拾ったら「初列風切羽」か「次列風切羽」か見極めてみてくださいね!