ペットショップやフクロウカフェで
アカアシモリフクロウ(チャコモリフクロウ)
という表記を見たことありませんか?
この表記を見るとまるで「アカアシモリフクロウ=チャコモリフクロウ」のように思えるのですが、実は
全くの別種 です。
同じ種類のフクロウと思っている人も多いのが現状です。具体的な違いを確認していきましょう!
Contents
チャコモリフクロウ
チャコモリフクロウはパリパリチョコバー的な模様をしている中型の人気種です。「チャコフクロウ」とも呼ばれます。
野性ではボリビア南部からアルゼンチンコルドバ州までの内陸側に生息するフクロウです。
縞模様と顔の同心円に広がる模様が特徴的で、顔は灰白色をしています。
活発で明るい性格の個体が多いようです。
アカアシモリフクロウ
アカアシモリフクロウはチリ中南部から南米最南端のまでに生息しているフクロウです。
模様はチャコモリフクロウと似ていますが、全体的に羽色が濃いです。顔が黄土色なのでまゆ毛がよく目立ちますね。
チャコモリフクロウとアカアシモリフクロウの違い
チャコモリフクロウとアカアシモリフクロウは「パリパリチョコバー」的な横しまや顔の同心円状の模様はそっくりなのですが、全くの別種です。
昔は亜種とされていましたが、違うことが判明しました。チャコモリフクロウとアカアシモリフクロウはどちらも亜種はいません。
具体的にどこが違うのか表で比較してみました。
チャコ モリフクロウ |
アカアシ モリフクロウ |
|
学名 | Strix chacoensis | Strix rufipes |
英名 | Chaco owl | Rufous-legged owl |
顔の色 | 灰白色 | 黄土色~ オレンジ |
趾 あしゆび |
赤褐色の羽毛に覆われる | 上部のみ 羽毛 |
尾羽の長さ | チャコ > アカアシ |
亜種
生物分類上の一階級。種の下の階級。種として独立させるほど大きくはないが、変種とするには相違点の多い一群の生物に用いる。
引用:weblio辞書
なぜ同種と思われているのか?
かつて亜種と思われていた時代の名残説
動物の分類は研究が進められることによって見直されます。チャコモリフクロウとアカアシモリフクロウはかつては亜種とされていました。
ショップでの「アカアシモリフクロウ」という表記は昔からの名残なのかも。
間違われて輸入されてきた説
よく見ると違うことが分かるのですが、やっぱりパッと見は似てますよね。そもそも間違われて輸入されてきた可能性も考えられます。
後々に間違いに気付き「チャコモリフクロウ」と表記を直したのかもしれませんね。
輸出国側の問題もあるようで、輸入する際に送られてくる書類の記載が英名・学名ともに「アカアシモリフクロウ」となっていることもあるようです。
まとめ:チャコモリフクロウとアカアシモリフクロウは別種
チャコモリフクロウとアカアシモリフクロウは別種です。亜種でも別名でもありません。しかし、日本では混同されて販売されているのが現状です。
もしフクロウカフェや猛禽を販売しているショップで「アカアシモリフクロウ(チャコモリフクロウ)」と表記されていれば、それは間違いなくチャコモリフクロウです。
また、「アカアシモリフクロウ」と表記されていてもほぼチャコモリフクロウなので疑ってかかった方がいいでしょう。。
チャコモリフクロウ詳細
英名 | Chaco owl |
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値段 | 30~40万円 |
全長 | 35~38cm |
体重 | 360g~500g |
分布 | ボリビア南部~アルゼンチンのコルドバ州 |